TEDDY MARKET

2026/05/21 19:32

平和のミリタリー

ヴィンテージのミリタリーウェアを着ることは、わたしたちにとって平和の象徴ではなかったか。

わたしは古着屋なのだけど、10年以上メンズレディス両方のユーズドやヴィンテージを見てきた。古着を楽しむ上でミリタリーは一大コンテンツだ。USアーミー、ネイビー、ユーロミリタリー、古着に精通する人間ならば、どこの軍がどの年代にそのウェアを給付したか、嫌というほど見てきたのではないだろうか。わたしもそう。

ミリタリーウェアがファッションとして流行したのは70’s アメリカのヒッピーカルチャーだ。彼らは反戦と平和を訴えた。また70’sを代表する世界的ミュージシャン、ジョン・レノンはベトナム戦争で利用された軍服であるM-65をカウンターカルチャーとして、かつて軍事利用された軍服をファッションに昇華することで、平和のメッセージとしてカウンターカルチャーにした。それは世界に広く普及し、現在の日本でもM-65は高い価値を付けられる。

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人を効率よく殺すために、機能性に特化したミリタリーウェア。手榴弾を入れるマチをつけられた大きなポケットは、文庫本を入れる為に。保温性に優れたサーマルウェアは、肌寒い春先のピクニックの為に。ジャングルで身を隠す迷彩は、街の中でファッショナブルに浮き上がる。

そのミリタリーウェア、わたしたちが平和の象徴としてファッションに落とし込むことを選んできた軍服が、今一度だれかを殺すために使われる。わたしたちの愛する歴史にカウンターを喰らわせてきたファッションカルチャーは、今、再び誰かを殺すための道具になろうとしている。

カウンターカルチャーを愛し、反骨を愛し、ファッションとそれを取り巻く豊かな文化を愛してきたわたしたちはそれを許していいのか。世界は、ジョン・レノンを筆頭に先人たちが形作ってくれた平和のカルチャーを、再び殺人の道具にしようとしている。ファッションを愛してきたわたしたちは声を上げなければいけないよ。